総括というのはさすがに無茶だな

とにかく忙しく、読みたい本、作りたいアンプ、調べたい人物・事件(以上順不同)等々、こけほど多くを積み残した年は初めてだと思う。締め切りのある、あるいは誰かと共同で進める仕事を優先するのは当然だが、心を亡くしてしまってはミスを根絶することも難しい。どれほど忙しかろうと、「平気の平左で余裕をかます」くらいの度胸が必要だと、しみじみ感じた。

久しぶりに/.の記事から、「自然淘汰による音楽の進化」という面白い実験があるそうな。DarwinTunesというチームのサイトに行くと、最初の旋律から、進化の過程で生成されつつある「音楽」を聴くことができる。あまり得意ではないミニマルミュージックができあがりそうだが、自然淘汰を引き起こす集団の構成を変えたら、例えば国籍、年齢、宗教などの要素で、生成される「音楽」に有為な差が生じるのではないだろうか。

こんな「無意味」なことにも時間とエネルギーを使うことができる、そんな2010年にしたいものだ。

ては、元旦参りに出かけることにしよう。

いろいろ問題はあるけれど

あと一日とちょっとで今年もおしまい。

ここから車で3、40分のところ(但し磐梯山の麓の豪雪地帯)に、知る人ぞ知るヴィンテージオーディオショップが越してきた。が、なかなか暇が無く、まだ訪ねることができないでいる。先日電話で営業予定を聞いてみたら、なんと大晦日と元旦は営業とか。ひと思いに、とも考えたが、明日から元日にかけては大雪確定。こんな天候で「あの道」を走破するには、少なくとも甲府に置いてきたフォレ程度の車高のあるオフ車が必要だ。同じスバル車でも、ここにあるインプでは埋もれるか滑り落ちるか、いずれにしてもたどり着くのは楽じゃない。またの機会を待つしかなさそうだ。

今日は、ここ数年の慣例で、親戚の中で一番蕎麦打ちの上手い従兄の家に、修行を兼ねて蕎麦を打ちに出かけた。約10キロほど北の山間部にある集落で、米作にはあまり向かないが芋、豆類、そして蕎麦は非常に良質なものが収穫できる。今年は従兄が自分で蕎麦を挽いて待っていてくれた。作柄は平年よりやや劣るという話だが、挽き立ての新蕎麦は香りからして違う。従兄の判断で、今年は生粉打ちにした。限りなく零度に近い作業小屋で3時間ほど、従兄と約半々に作業して私が持ち帰った蕎麦がこれ。

母が鶏で出汁を取って待っていてくれたので、夕食に早速打ち立ての新蕎麦を楽しんだ。

つい先日、金沢の「うどんこ」から生のうどんと出汁が届き、懐かしい味を楽しんだ。米所にいながら、麺類ばかり食べているような気がするが、美味いからそれでいい。

今年も、美味いものを食べられるくらいに働いた、ということにしておこう。

帰省しました

昨日の「補講」とゼミ主催のプチクリスマスパーティーのあと、「御用納め!」(今年はもう、仕事持ってきても反応しないぞ、の意)を宣言しても書き仕事は終わらず、ようやく真夜中から荷物を作って、今日の移動にこぎ着けた。来年は「何もやらずにホンダララ」と行きたいものだが、無理だろうなぁ。

疲れすぎると却って目が冴えて眠れなくなるが、ここ数日、その傾向が顕著でしんどい。目が疲れているから細かいものを読む気にもならず、調子が良ければ貴重な睡眠時間にもなる長距離電車でもほとんど眠れなかった。届いたまま聞く暇がなかった落語のCDを数枚分聴いて、何度か、あたりを憚りながら吹き出したが、家から持ってきた新聞以外の活字を見なかったのは、もしかしたら初めての経験かも。

帰り着くと、母親は思いの外元気で顔色も良く、土産の「まい泉」を美味そうに食べていた。猫たちは相変わらずで、私に一番なついている次女が、母が呆れるくらいに大きな声で鳴きながら寄ってくるのも普段通り。

明日からは親戚廻りと掃除で日を送るが、二日くらいはそば打ちの稽古にも行きたい。気力が戻ってきたら本も読みたいし、ちょっとくらいは書きかけ(月単位で放置中)の原稿にも手を入れたい。新作アンプの設計もしたい。母の郷土料理の技を一つくらい習っておこうか。う〜ん、忙しく動き回ることが当たり前になってる……。

出校は明日まで

月曜の午後、県庁で開かれたとある委員会に出席したあたりで、どうやら年内のゴールが見えてきた。台風で一日休校になったせいで、明日まで出校になってしまったが、講義以外の各種用務も何とか明日いっぱいでやっつけたいものだ。明後日には会津に戻って、早々に地域ローカルの活動を始めないと、本気で年が越せない。

それにしても忙しい3ヶ月だった。9月の彼岸以来、一度も会津に帰っていない。親不孝とは思っても、細かい仕事が散乱していて、まとまった日数を確保できない状況だった。一人の仕事なら寝ないでもやっつけるが、自分以外の仕事とのすりあわせが必要になると、そうもいかない。

さて、年内に片付けておかなければならない仕事は、通信の講義要項と、年内締切りの原稿か。そういえば、まだ一文字も書いてないな_| ̄|○

アンプ作りたかった…

クレージーキャッツのエンターテイメント性に関する一考察

単に「ホンダラ行進曲」状態が続いているだけなのだが…

youtubeで見る古めかしい白黒動画は何とも懐かしく、ど〜という事もないギャグや仕草に笑ってしまう自分はやはり、「何もやらずにホンダララ」の心境に、熱烈に憧れている。

とはいえ今日は完オフ。仕事は勿論、勉強もしていない。確か木曜の午後、前日の会議の後始末と関係者への連絡、とある募集事項の処置をしながら、ゼミ生諸君と面談するという絶望的な忙しさのさなか、「月末締切りだけど年末だから早めに書いて出せや(超訳)」というメールが届き、一気に進退窮まった。

かつて研究日と呼ばれていたという噂も仄聞する(;_:)金曜は、午前中に、平日しかできない私用を片付け、午後からはやはり事務仕事。恐らく学内で一番フレンドリーで、しかも最悪にエグい仕事の出し方をする某セクションに籠もる。

「先生、ちゃんとご飯食べた?。食べないと体壊すよ」
 ドサッ

その音、あんまり音楽的じゃないから嫌いなんですけど(/_;)。何だか、北斗七星が八つに見える…。

で、土曜日の今日は、一歩も外に出なかった。何が何でも原稿を書かなきゃ、ヤバいなんて生やさしい状態じゃなくなるのだが、潔く、男らしく、一文字も書かなかった。代わりに、午前中に漬け物を二種類漬け、午後は、何ヶ月も眺めるだけだった「精密定電圧電源」を組み上げて実験した。オシロで波形を見ると、確かに簡易型のπ型フィルタとは比較にならないリプルの低さだ。次のアンプにはこの回路を採用するか、それとも数段のπ型にするか、水曜の会議の時にでも検討するか(笑)。


私の現状を気遣ってくださったり、本性を見抜いたりしてメッセージを下さる皆様、最近は上記のような事情で、いつもの数倍レスが遅れています。twitterでも初めて、「疲れた」「会議イヤ」とか書き込もうかと思うのですが、初期設定する気力もないので放置です。

今日はハンダごての感触とヤニのにおいで精神に栄養を与えたので、明日は身の厚い魚を焼いて、今日の漬け物とで滋養をつけます。

ん、原稿?。締切りが過ぎたら紙でも買ってこようか。

かつての年中行事


午前2時前、静まりかえった寝室に響くメールの着信音。
ニイタカヤマノボレ1208
昔、弟子の育て方を間違ったことを思いだしてしまった。そんな馬鹿がいたことすら、もうすっかり忘れて平和に暮らしていたのに。

悔しいので、
連合艦隊司令長官ハ12月8日午前零時以後大海令第9号ニ依リ武力ヲ発動スベシ
と打ち返した。本来の順番は、返信の方が先なのだが。

大雪

大雪(おおゆき)ではない。

今日は二十四節気のひとつ”大雪”。甲府盆地はこの冬一番の冷え込みだったらしい。寒いのはイヤだが、凛とした空気の向こうに富士山がくっきりと見え、その富士に背中を押されるように、今日も出校した。このところ、「研究日」は完全に有名無実化しているが、これも年回りと諦めるしかなさそうだ。

丸一日、学内各所で仕事に追われ、夕暮れ時に外に出ると、朝以上に澄み切った空は、神々しい橙色から群青へと妙なるグラデーションを見せ、その神の業を湛えるキャンバスを、黒々とした稜線が切り裂いている。今夜の寒さを思わせるとはいえ、この空の美しさはなんだろうか。

軽い夕食を済ますと、ものを考える気力もない。見るとはなしにテレビの画面を眺める。どうやら能登の穴水の風景らしい。何度となく足を運び、海の幸に舌鼓を打った美しい街の景色は、テレビの画面で見ても懐かしい。やや重く響く濁音とうねりのようなイントネーションも、不思議と穏やかに耳に染みこむ。

続けて、画面には函館の風景が映っている。このところ妙に惹かれてならない北海道の、まだ歩いたことのない坂と海にしばし見とれていた。

これから新年にかけて、あと四つか五つの山が見えている。いつになったらこの「仕事」の山が消えるのか、想像もつかない。ただ、山の向こうから「書け、締切りは…」という声が聞こえるうちは、穏やかに眠ることも許されそうもない。

この冬、新作のストーブは諦めた方が良さそうだ。
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