加賀から甲斐へ

疲れるというのはこの状態をさすのだ、と、いくらでも実感できる1週間が過ぎました。この間に体験した人生の宝物とも言うべき体験はまた後日のこととして、今日一日の出来事をかいつまんで。

朝早くから怒濤の勢いで自宅の荷物の積み込みが行われました。研究室に向かう途中、面倒な用事をこなして駆け付けてくれたT嬢、O嬢、本当に有り難う。S嬢、近所の友人Y氏のご助力で、最後の掃除も滞りなく終わりました。感謝しています。続けてマンションの引き渡しを終えました。同時刻にはT嬢らOG会の差配で研究室の荷物が積み出され、14年に及んだ私の加賀での生活が終わりました。

そしてOBのナイスガイO君の運転する愛車で、日没後ほどなく、甲斐に到着しました。

仮の宿にしたホテルの一室で、小さなパソコンをネットにつなぎ、今日まで私を応援してくれたすべての皆さんに感謝の気持ちをこめて、このエントリを捧げます。

中間報告

研究室の書棚から本という本、引き出しやキャビネからコピーというコピーが運び出され、段ボール箱に収まりました。数えるのがイヤなので正確には分かりませんが、100を軽く越える箱が、研究室前の廊下に要塞を築いています(隣室の先生方、申し訳ありません)。でも室内に散乱した収まりのつかない小物類、最後まで手元で使っていた道具類、そして壊れ物が、箱詰めを待っています。段取りを組んでくれたOG会幹部、連日の力仕事に従事してくれた吹奏楽部の諸君には、心から感謝します。部員たちには毎日、作業の後で「讃岐うどんこ」のうどんをご馳走しました。私が通いつめたこの見せの味に、彼らもすっかり病みつきになったようで、私が去った後、きっと常連の仲間入りをしてくれることでしょう。

今日は卒業式のリハーサル。慣例により吹奏楽部を率いて参加しました。荷作りの後、短い時間を遣り繰りして練習を積んだ諸君も多く、これまた例年通りいささかの不安はありますが、練習時間の短さと、(自分で編曲した)曲の難しさを併せ考えれば、良く頑張っている、と評価するのが妥当です。曲はドヴォルザークの名曲『謝肉祭序曲』卒業、旅立ちという人生のはなやかなイベントを彩るにふさわしい楽曲です。さて、明日の本番では楽しい祭りになるかどうか。

卒業式後の謝恩会では、部員に交じって演奏します。本来は謝恩される側ですが、部員たちと楽器をいじっている方が絶対に楽しいので、ここ数年はアトラクション用員です。今年は最後の年ということで、部員たちが無理にソロを用意してくれました。練習不足で鳴りが悪くなったフルートで(自称)華麗なソロを演じ、彼らとの思い出を締めくくりましょう。

これが終ったら、自宅の引越し準備です。冷蔵庫の奥やら本棚の隅やらに溜まった不要品を随分捨てましたが、まだ目に見える変化は少なく、突貫作業が予想されます。

リハーサル開場に入る前、市役所で転出手続きを済ませました。ちょっと異邦人の気分です。

こんなもんなのかな

夕食の時、テレビをつけたら「遠山の金さん」をやっていました。以下、瞬時に消し去りたいと思った記憶の断片。

白砂でもろはだ脱ぎになり、お決まりの啖呵を切った左衛門尉、がっくりとうなだれる悪党共に向かって
「・・・・の段重々不届に付、市中引回しの上、磔獄門申し付ける!」
とかっこよく決めてくれました。

設問:上記のセリフについて間違いを指摘せよ。回答はコメント又は秘密ちゃんで。

Mission Complete

連日の病院通いに一旦けりを付け、夕方金沢に戻りました。母親の退院も決まり、父親もある程度安定しましたので、当初の予定通り、金沢での最後の活動に戻ります。留守中、研究室の整理にあたってくれたOG会大幹部には、感謝の言葉もありません。

昨夜は一件ロシアンブルーの次女が、今朝は長毛の四女が纏わり付いて離れませんでした。特に甘えん坊の四女は、一歩でも動こうとすると両手(当家では前足のことを手という)で私の足を押さえつけ、「いくな〜」と泣き喚きます。爪を立てずに肉球だけで押えようと必死の四女を見ていると、このまま会津で、という思いも過ります。

戻ってみると、いかにも加賀らしい天気。暗く重い空の下、降りしきる冷たい雪に耐えることを想定して、メモリープレーヤーには「異国の丘」やら「雪の進軍」やら入れてあるのですが、これまで全く出番がありませんでした。明日あたり、聴きながら街に出るかな。

一人息子のMission

今回の緊急帰省の中心的な目的を達成しました。父と母がそれぞれ別の病院に入ったため、二ヶ所を車で行ったり来たりしつつ、家の猫の世話をする、というわけのわからない任務のうち、母親に関する重大な部分が完了しました。

でもそのために丸一日家をあけ、とっぷりと日が暮れてから帰ってみると、家の中が微妙に荒れている・・・。普段、留守宅に放置されことのない猫たちが、愛情不足で暴れたみたいです。

会津にいるから当然、金沢で引越しの準備が出来ず、遅れが気になって眠りが浅く困っていたら、OBのO君から「力ずくで進めておきます」という有り難い電話。飛行機と電車で6時間近くかかるところに移っても、彼らとの深い繋がりは決して途切れることはないだろうと、本気で信じられるくらいの善意を投げてくれます。

今夜も長毛の四女が寝室に上がってきました。寝返りが打てなくて寝苦しくても、猫を可愛がるのは当家の家訓(?)。しっかりと守りましょう。
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