2008.12.30 火曜日 22:02
世代の交番
会津に戻って以来、暮れの挨拶のため、父方の親戚を廻っています。父の実家と兄弟を数件、儀礼として欠くことができません。父の闘病中は名代として廻っていたのが、今は父の立場を継いで、伯父伯母宅に兄弟付合いの一環として挨拶に出向くのです。この一見奇妙な関係は慶弔の席でもっとも明らかになります。私の席は四男だった父の席で、叔父達よりも上座が与えられるのです。実家はただの百姓なのですが、この秩序だけは厳格です。
でもこのところ慶弔の席では、半分以上の家で名代、あるいは総領として従兄弟達が出てくるようになりました。伯父伯母世代がほとんど隠居してしまい、従兄弟が家長として出てくるのです。親世代と同様の親交を続けることを目的に、各家の長男で構成される「従兄弟会」も存在しています。そういった従兄弟の家を廻り、かつて父が伯父伯母と交わしていたような挨拶をするのが、絶対に必要な儀式になっているわけです。
十数人いる従兄弟の中で私は(多分)下から4番目で、最年長の従兄弟とは25も年が離れています。従兄のなかには、すでに孫がいるものもあり、本家の従兄は今年、長男に家督を譲って隠居することを決めました。これからひと花咲かそうかと思っている私にとっては、世代の交番といっても非常にショックな話です。
今日は朝から、三番目の従兄のところに蕎麦打ちの修行に出かけました。彼の家は会津盆地の北部山間にあり、米作にはあまり適した場所ではありません。しかも地下水脈が岩塩層に接しているらしく、飲料水である地下水に塩気があるという、血圧高めの私には鬼門のようなところなのですが、この従兄は親戚一の蕎麦の打ち手で、これまでも何度か打ち方を教えてもらっています。今年は修行のためと、自宅で食べる元旦蕎麦(実家の周辺では「年越し」ではなく元旦が蕎麦です)を打つため、携帯不感地帯まで出向きました。
大晦日に、本家の従兄が打ち立ての蕎麦を届けてくれるのが慣例になっていたのですが、彼は秋に怪我をして蕎麦を打つどころの騒ぎではなく、跡継ぎの長男はまったく蕎麦打ちの経験がないので、どこか蕎麦屋さんに注文するか、自分で打つか、どちらかにしなければならない状況となり、迷わず打つことを選びました。
従兄が自家製の蕎麦を粉にし、伸ばしやすいように1割ほどつなぎを入れて、さらに湯捏ね、水回しと段取り良く差配してくれます。指導よろしきを得て1年ぶりの手打ちも目出度く成功し、都合3升ほど打ち上げてきました。この成功に気をよくして、来年は本家に代わって蕎麦を打ち、親戚に届けて廻ろうかと企んだりしています。
土産に粉を2�圓曚匹發蕕辰討�たので、甲府に戻ったら一人で稽古してみようと思います。
明日、自室の掃除が終われば、新しい年を迎えることができそうです。
でもこのところ慶弔の席では、半分以上の家で名代、あるいは総領として従兄弟達が出てくるようになりました。伯父伯母世代がほとんど隠居してしまい、従兄弟が家長として出てくるのです。親世代と同様の親交を続けることを目的に、各家の長男で構成される「従兄弟会」も存在しています。そういった従兄弟の家を廻り、かつて父が伯父伯母と交わしていたような挨拶をするのが、絶対に必要な儀式になっているわけです。
十数人いる従兄弟の中で私は(多分)下から4番目で、最年長の従兄弟とは25も年が離れています。従兄のなかには、すでに孫がいるものもあり、本家の従兄は今年、長男に家督を譲って隠居することを決めました。これからひと花咲かそうかと思っている私にとっては、世代の交番といっても非常にショックな話です。
今日は朝から、三番目の従兄のところに蕎麦打ちの修行に出かけました。彼の家は会津盆地の北部山間にあり、米作にはあまり適した場所ではありません。しかも地下水脈が岩塩層に接しているらしく、飲料水である地下水に塩気があるという、血圧高めの私には鬼門のようなところなのですが、この従兄は親戚一の蕎麦の打ち手で、これまでも何度か打ち方を教えてもらっています。今年は修行のためと、自宅で食べる元旦蕎麦(実家の周辺では「年越し」ではなく元旦が蕎麦です)を打つため、携帯不感地帯まで出向きました。
大晦日に、本家の従兄が打ち立ての蕎麦を届けてくれるのが慣例になっていたのですが、彼は秋に怪我をして蕎麦を打つどころの騒ぎではなく、跡継ぎの長男はまったく蕎麦打ちの経験がないので、どこか蕎麦屋さんに注文するか、自分で打つか、どちらかにしなければならない状況となり、迷わず打つことを選びました。
従兄が自家製の蕎麦を粉にし、伸ばしやすいように1割ほどつなぎを入れて、さらに湯捏ね、水回しと段取り良く差配してくれます。指導よろしきを得て1年ぶりの手打ちも目出度く成功し、都合3升ほど打ち上げてきました。この成功に気をよくして、来年は本家に代わって蕎麦を打ち、親戚に届けて廻ろうかと企んだりしています。
土産に粉を2�圓曚匹發蕕辰討�たので、甲府に戻ったら一人で稽古してみようと思います。
明日、自室の掃除が終われば、新しい年を迎えることができそうです。