どこまで続くWinnyぞ

例によってスラッシュドットジャパンの記事によると、企業向けセキュリティソフトを販売しているネットエージェントが、Winnyノード数*1の推移を発表した。直近のデータでは、一日平均で50万前後、週末になると数万台増えるという。そして、この数は、ここ2ヶ月で増加傾向にあるというのだ。官房長官の発言も、さしあたり抑止効果なかったようだ。

一連の情報流出騒動で、これまでWinnyなんか知らなかった、いたって一般的なPCユーザーの中から、新たにインストして使ってみようという物好きが増えているということなのだろうが、あまり感心しない。いまWinnyを使えば、世情を騒がしている流出データを拾うことができるかもしれないわけで、そのあたりに興味を引かれてのことではないかと想像するが、何分Winnyは、Antinnyへの対処ができないままの非常に危険なソフト。開発者が京都府警に誓約書を取られてしまい、セキュリティパッチを作るとまたぞろ、著作権侵害幇助で罪に問われる危険があるからだ。

現時点ではっきりいえることは、

  • いかなる理由があろうとも、部内、社内のみで閲覧が許された情報を、私的に持ち出した時点で既にその情報は流出している。現下の騒動は流出済みの情報が、更にWinnyで無関係な誰かの手に渡ったということだ。
  • Winny自体は違法でもなんでもない。
  • この期に及んでWinnyを使いたいなら、自己責任でセキュリティレベルを上げ、各種ウィルスチェックを励行し、また他者の著作権を犯すことのないよう、交換するファイルは自作のポエムあたりにしておく。

といったところか。この騒動で、P2Pという大変有用な技術全体が白眼視され、あるいは迫害されたりすることのないよう、切に祈る。

  • *1 : Winnyを起動し、ネットに接続しているPCの台数
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