短命なOS

週刊よりも間が空く昨今、覗きに来てくださる各位には大変申し訳なく、只管ご寛恕のほど、御願い上げ奉り候。(木の芽時だなぁ、と思った貴方は正しい)

このところのお気に入り、スラッシュドットの記事によると、マイクロソフトは、Windows9x系OSの有償サポートを、7月11日で打ち切ると発表した。これはなかなか深刻な問題だ。

最新OS大好きという厄介な性情を持つ私は、3.0、3.1、95Preview、95、95 OSR2、98、98SE、2k、ME、XP Home、XP Proをすべて購入し、実際に相当の期間使用してきた。所有はしなかったが、2.11も使ったことがある。サーバー用であるNT以外、MSのGUI型OSは殆ど使っていることになる。で、満足できるレベルと評価できるのは、GUIを持たないMS-DOSを除けば現在のXPだけ。私がXPに満足しているのは、それまで使っていたMEとの比較において、圧倒的にフリーズが減った、というか殆どなくなったからだ。

MSの定めた規格に合わないお行儀の悪いソフトは言うに及ばず、できの良い(はずの)ソフトでも、朝から晩まで使っていれば、必ず止まる、これがMEまでの常識だった。少しずつシステムリソースが減って行き、あるところでOSのカーネルが突然止まる。それまでの仕事も、何もかも道連れにして、Windowsは動作することを止めた。XPは個々のプロセスが独立しているから、仮に一つくらい変なことが起っても、カーネルが窒息することはない。私はXPに乗り換えて以来、あのブルーバックエラーを見ていない。これは画期的なことだ。

だが、MSの有償サポート打ち切り(無償サポートは2003年に打ち切られている)は、いかがかと思う。2000年に発表されたMEが入ったマシンなら、まだごろごろしているはずだ。MSはXPへの乗り換えを推奨しているようだが、2000年発売のプリインストールマシンにXPが入るくらいなら、だれも苦労はしない。MSへの忠勤を欠かさないマニアは、サポートなんかなくても問題ないが、圧倒的多数の一般ユーザーは、
OSを買って来て入れ換えるなどという発想を持っていない。そういったユーザーのマシンも、今や多くがネットに繋がり、日夜、ワームやハッキングの危機に晒される。

まだ動くから、自分にはこれで十分だから、といって古いパソコンを大事に使っているユーザーに、「もう金を出したってサポートしてやらない。新しいOSが入った機械に買い替えろ」と言わんばかりのMSの姿勢には、強い疑問を感じる。MEは、95の半分しか生きていないのに、捨てろ、と言われているのだ。

先日、これ以上、Billに朝貢するのもむかっ腹が立つので、サブマシンにFedora5を入れてみた。ありあわせのパーツで組んだマシンに、フリーのOSだから、追加コストはゼロ。でも、XP並みにカスタマイズするには、向後、若干の投資と相当の時間を要する。ここで手間取っては、仕事の道具になる前に、仕事の時間がなくなりそうで先に進めない。Vistaリリースまでにはなんとかしなくては。手持ちのマシンすべてにVistaを入れた日にゃ、顎が干上がることは必至だから。

やっぱり木の芽時だな。考えがフラグメントしっぱなし。
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