東風ふかば

近年、金沢では、いくつかの旧町名が復活した。行政効率優先で、規格品のような町名と番地を振り当てて行った時代への反省からか、観光地としての自覚に目覚めたのか、いずれにしても歴史的な地名が復活すると、街並そのものには変化がなくても、なんとなく奥ゆかしく感じるから不思議だ。

そんな復活した町名の一つに「飛梅町」がある。いうまでもなく、京の北野から一夜で太宰府まで飛んで花をつけた、あの飛梅のことだ。場所は、金沢城址からほど近く、恐らく、藩祖前田利家が、菅原氏の末裔と称していたという話に由来するのだろう。

ネットの記事によると、「飛梅町」の復活を記念し、太宰府天満宮から金沢市に、梅の木が贈られた。贈られた梅の木は、飛梅町の金沢市民俗文化財展示館に植えられるということで、近いうちに見に行こうと思う。

でも今年は梅の開花も大幅に遅れている。東風どころか、今日も昨日も雪の空。暖かい風が吹かないから、梅ですら私を思い出してくれない、と考えると泣けてくる。
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