金沢は今日も雨だった

まぁ、予想というか覚悟というか、心構えはまだ健在だから、冬の加賀の天気に驚いたりはしない。対馬海流の水蒸気を吸って湿った北西の季節風が白山連峰に当たって雲になり、金沢平野はいつも雨か雪か氷粒が降る。雷が落ちる。今回の滞在中は、真夜中、ホテルの窓に固いものが当たる音が聞こえたような気がするが、せいぜいその程度。

金曜の朝から移動し、2時過ぎに辿り着いた金沢駅には、快男児O君が仕事を休んで待っていてくれた。彼の運転で懐かしい「うどんこ」に向かう。この不景気で大変らしいけど、一徹な旦那さんの出汁はここでしか味わえない。今年二度目の「奇跡の三日間」が始まっていて、好物のゴボウのかき揚げが並んでいる。普段は忙しくて作れないこのかき揚げを、私の「帰省」に合わせて用意してくれたのだ。甲府に支店でも出してくれないだろうか。

O君と世間話に興じていると、楽団OBのT君が入ってきた。彼も私の「帰省」に合わせ、私が確実に出没する場所に、頃合いを見計らって顔を出してくれた。

最近、私の一番弟子としてオーディオの世界に足を踏み入れてしまったO君に付き合ってもらって午後を過ごし、夜はいつものメンバーで賑やかな宴会。息子(私から見ると教え孫)が新型にかかってしまったM夫人も元気に参加してくれて、またぞろ時を忘れて盛り上がる。

土曜日は、近江町であれこれ手配してから、再びO君を煩わして「うどんこ」と買い物、他愛もない雑談で夕方まで過ごし、披露パーティー会場まで送ってもらう。少々早く入りすぎたかと思っていると、畏友T氏が。某大学LSで苦労に苦労を重ねているT氏と、ちょっとした病気自慢大会。もうそんな歳かと思うと寂しいが。

今日の主役、S嬢は、予想通り可愛い花嫁姿。若い人ばかりのパーティーで私とT氏の周辺だけ空気が重かったが、それも目出た事のご愛敬。最近会っていなかったOG達とも再会し、よく食べよく話した。

日曜の夜に甲府に戻り、今日は一日、加賀で貰った和菓子を食べながら持ち帰り残業。それが終わったので研究室に出て、明日の事務量を少しでも軽減するようまじめに働く。

みっちりと移動し、話し、食べ、更に能率良く働くという、何とも濃密な連休。問題があるとすれば、ほとんど休養がなかったことかな。

週末は金沢にいます

綱渡りのような日々に青息吐息です。私はまだ転んだり怪我したりしてはいませんが、周囲では「ミス」がちらほら。「私にも責任があるから辞任します」と喜んで申し出るのですが・・・。安価な定食で文句ひとつ言わず働いてくれるゼミ生諸君の献身的努力のおかげで、今月二つ目のヤマを越えました。

明日から半年ぶりの金沢です。目的は、ゼミ9期OG、S嬢の披露宴。きっとかわいらしい花嫁姿を見せてくれるに違いありません。

今回は週明けすぐに三つめのヤマが迫ってくるので、日曜日には甲府に戻り、休日返上で月曜から動きます。ということで短時間でどれくらい希望通りの行動が出来るか不安ですが、陰鬱この上ない鈍色の空を懐かしく仰いできましょう。

ただ、一番沢山仕事を寄越し、一番長く私の時間を拘束する某セクションから、「先生、お土産買ってきてね!」とにこやかに言われて、少々ブルー。学内で一、二を争う(?!)親切な部署だから仲良くしたいんだけど、寄越す仕事のエグさって言ったら、そりゃあもう。

おそらくこれが標準的日常

かと思うと泣けてきます。

随分以前ですが、「大学のデスマーチってどんな感じ?」(超訳)というメッセージがありました。デスマーチといえば、やはりプログラミングの世界でしょうか。

「無くて七バグ」などと言っていられるうちはまだ平和なモンで、マスターアップのリミットまで秒読みだというのにバグは一向になくならず、勝手に日程を決めたチーフを呪う言葉も三日くらい前からは聞こえない・・・。あくまで想像ですが、大バグを仕込んだまま「製品」を出荷し、程なく業界から退場したソフトハウスのいくつかは、こんな荒涼たる風景の彼方に消えたのでしょうか。

大学の、それも文系のデスマーチというと、上記のような、「時間が全然足らず、締切りまでに仕事が仕上がらない」という予定管理失敗型も勿論存在しますが、「いろんな用事で時間を分断され、集中して物事を考えられずに無駄に煮詰まる」という人手不足型デスマーチも少なからず存在します。私の現状はまさに後者。用事を持ち込んでくる部局から見ると一対一なのかもしれませんが、こちらからはどう考えても多対一の集中砲火で、「プライドに傷が付かない程度にミスして仕事から外してもらう作戦」なんて悠長なことを考える余裕すらありません。

さしあたり明後日、疲れ切った夕方からの会議でキレなければ幸せかな、と。

数日前、持ち帰り残業に疲れた週末、定点観測しました。

長玉にテレコンを付けて一脚で支えています。
こちらはコンパクトなズームにPLフィルタで偏光をカットし空の色を写し込んだもの。この本体を買って2年近くになりますが、予算が枯渇し大口径の標準レンズが買えません(;_:)。というか、違う「球」に予算を振り過ぎてこんなことに。はい、自業自得です。

あと2ヶ月と3週間

冬休みが待ち遠しい今日この頃。

まだ7、8割の忙しさの筈なのに、そばにパトラッシュがいたら間髪入れず添い寝してしまいたいくらい疲れました。さしあたり、今月は4週目に大きくて不愉快なヤマ場があり、そこまではじっと辛抱の日々になりそうです。

今週は、日曜日に作った渋皮煮を楽しみに乗り切りました。週末はひたすら体力回復に努め、来週に備えましょう。

生栗を1キロ弱と三温糖1キロを買ってきました。重曹はその辺の棚に入っているはず。
毎年作っていると、「渋皮を傷つけずに鬼皮だけ剥く」という最初のステップも上手になります。乱暴にはできないから、全部剥き終わるまで1時間以上はかかりますが。このあとは、火加減に注意しながらじっくり煮ていきます。
ほとんどブロークンにならず、綺麗に煮上がりました。ブロークンは潰してホイップした生クリームと合わせる予定なので、少々崩れても気にしないんだけど、やはり綺麗に仕上がると良い気分です。

料理で楽しんだら、次はオーディオで遊びたいけど、まずは原稿の締切りと格闘・・・(T_T)

韜晦としてのマイブーム

先週半ば、ふと思い立って立川の某研究機関に行ったら旧館で○| ̄|_、やむなく一駅中央線に乗り、一橋の図書館で待望の史料と対面しました。中央線沿線に二ヶ所、しかも最寄り駅がすぐ隣という立地の機関にその史料は所蔵されていたために、朝から特急を使っての移動が無駄にならずにすみました。一橋ではコピーも許可になり、必要な箇所をコピーして持ち帰り、じっくり検討することが出来ました。そう、これで良かったのです。北海道には行けなかったけど・・・・(ToT)。

その日は地下鉄の遅れにもめげず、国立から竹橋に進出し(別に近衛師団にどうこうといっているわけではなく)、公文書館で追加の史料をゲット。最後に三田に廻って若干の用事を済ませ、楽しいデパ地下も秋葉も無視して甲府に戻りました。どうやら後期の勤労意欲を使い切ったようです。



『官僚たちの夏』にはまっている。惰性で大河を見た後、背筋を伸ばして官僚たち・・・、というパターンがすっかり確立した。城山作品に描かれる男たちの、凄すぎる生き様に惹かれるのだ。司馬の描く英傑たちよりも、城山の世界の政治家、官僚、経済人の方がより人間らしく、より凄味のある生き方をしたようにさえ感じる。美化しすぎという批判は当然にあるが、これはドラマなのだから、読ませる工夫があってしかるべきであり、それぞれの「道」なり「生き様」なりを貫く一徹さをデフォルメするのも、存分に「あり」だと思う。

今日の放送分で、主人公の風越(モデルは元通産次官の佐橋滋)が、国会の委員会審議で答弁に立ち、社会党と覚しき野党議員を怒鳴りつけるシーンに、溜飲の下がる思いがした。このドラマでは、55年体制確立から、怒濤の勢いで進む戦後日本の復興・発展のために命を削った官僚、政治家たちが英雄であり、汗をかかない、苦悩しないものは大部屋の切られ役でしかない。発展とそれに伴う歪みとは単純な二択で処理できない。視聴者が画面を通じて疑似体験する苦しさ、閉塞感は、熱血官僚と口先だけの議員というわかりやすい勧善懲悪を並べることで更に際だち、またガス抜きされる。

かつて官僚は、これほど熱かった。その官僚の知恵と力を極限まで引き出し、復興後の新生日本を描き出す政治家も熱かった。そう思わせるドラマである。翻って、いま官僚は熱くないのか。不祥事、私曲ばかりが喧伝されるが、国のために命を削るような熱い官僚が絶えてしまったとは思えない。駄目な政治家は新聞を見ればいくらでも上げられる。だが、優秀な官僚を超える知力と胆力の備わった政治家がいなければ、幾度与党が変わっても、国は良くならない。

55年体制が崩壊し、官僚批判を看板にした政権が発足する時、このドラマの問いかける意味は自ずから重い。

緊急メンテナンスのお知らせ

しばらく見えなくなるかも

って、ここに書いてどうする(@^_^)ゞ

これは喜ぶべきことなのだ

後期の講義開始が2週間とちょっと先まで迫り、微妙に落ち着かない毎日です。この秋は、多分、未体験のお仕事シーズンで、自分の本来の勉強は、いつか発表できるレベルに達することを信じてひたすら準備するのが精一杯、と覚悟していました。ところが夏から始まった共同研究に手を染めてみると、やはり好きな時代の好きなテーマを勉強するのは楽しく、「研究室では『仕事』、『勉強』は自宅」という方針を無視し、研究室でもついつい、手に入れたばかりの史料を読み込んでいます(要するに締切りがあろうがなんだろうが「仕事」はしてない、の意)。

ところで、一門の学風というか、「史料のないこととは書けない」という大方針があり、ほんの数文字を書き足すためにも、原史料探しは欠かせません。非常に辛い作業ですが、見つかった時の充実感は何物にも代え難く、目録を繰っていく日々が続きます。そう、扱う時代が古いので、どうしても手で目録を繰り、所蔵機関に足を運んで史料と対面するというアナログ(アナクロ?)な手法は健在です。ですが、一方でデジタル技術が長足の進歩を遂げ、ユビキダス社会の片鱗が見える昨今では、法制史のような学問でも、ネット経由で検索しデジタル化された画像データを端末から取り出す、といった今様な手法も有効になりつつあります。

新旧どちらも、研究職なら使えなければならない手法で、先日も、ある史料を探してネットを彷徨い、所蔵機関の当たりを付けてから勤務先図書館のリファレンスに相談を持って行きました。成果を文章にまとめる場合、最大で1行加わるかどうか、という程度の事柄を確認するため、ある史料を閲覧したいのです。私が見つけた所蔵機関は北海道大学。

「これは後期が始まる前、かつ出張旅費が枯渇する前に飛んでしまおう。閲覧は10分もあれば終わるから、あとは楽しく観光だ\(^o^)/」

という企みを秘めたまま調査を頼んだのが金曜日。で、今日早速答えが。

「貴重書だから借用は無理でしたが、ここから一番近いところだと、中央線で1時間弱のところにありました。行くとすぐに見られるそうですよ(^_^) 」

うちのライブラリアンが優秀すぎるということを忘れていました。_| ̄|○
『風のガーデン』の風景を見たかったなぁ・・・

往復(と観光)で数日使うつもりが空いてしまったので、大人しく「仕事」します。

前期の業務終了のお知らせ

\(^o^)/オワタ〜。

って、訳わかんないAAを書きたくなるくらい疲れました。
でも秋からはコマが倍になって、役職に付随する業務が二次関数的に増加して、結果、血管が切れまくりそうな予感がかなりの現実味を帯びて迫ってきます。

CDや楽譜のコレクション、ハンダ付けの技、最近覚えた回路設計の技法など、韜晦できるネタは事欠かないのですが、韜晦していられるだけの時間的余裕が残されているかどうか・・・。

今週いっぱいで各種残務をやっつけ、月曜の午後、三田で会合に参加してから会津に帰ります。


昨日、google先生に表示された「謎のリンク」。ふと気になって、軽く実験してみたところ、民主党だけでなく、自民党、公明党、国民新党、共産党でググっても、スポンサーリンクにとある政党のサイトが表示される。昨日の記述は、私の認識不足だった。この政党は、表示期間と当該URLのクリック回数で代金が発生する広告をgoogleに出して、既存政党を検索しようとするユーザーが、何かの弾みで自党のサイトにアクセスすることを期待しているようだ。いじましい。

ただ、社民党でググってもスポンサーリンクが出てこなかった時には、ちょっと笑ってしまった。費用対効果を考えるまでもない、妥当な判断だと思う。

この話題、もしかして有名なのだろうか。今頃気づいた私って、完全な情弱?。朝刊すら落ち着いて読めないほど忙しかったで・・・。

軽めの一山

中規模な講義科目の試験でした。枚数からいって、即日採点可能と判断し、研究室に籠もる算段をしていたのですが、こんな日に限って突っ込みの用務が2件。別なことに手を付けると、出稼ぎ用のノートや試験が気になったり、来週師匠にお目にかかるまでに用意しなければならない史料が不安になったりで、なかなか着手できません。ぶれを避けるためには一気に進めることが絶対なので、着手の遅れで、当然のように終了も遅れます。たった一科目の採点と、事務作業2件でこれでは、秋にはどんなひどい状態になるか、想像したくもありません。

とんとご無沙汰のaudio記事も、随分ネタが貯まりました。加賀のO君からは、「光デジタル入力対応(要するにDAC内蔵)の真空管アンプが出来ないか(作ってくれないか)」という、楽しいリクエストも入っています。「先生は頂が高いほど喜んで登ると思う(O嬢)」という意見に励まされての注文でした。デジタル回路とアナログの真空管回路を共存させるのは結構面倒なのですが、登り甲斐のある頂を見せてもらった以上、登ってやらなきゃ男が廃るってもんで(笑)。今回はあくまでO×2の陰謀だからな、私に怒るんじゃないぞ>瀧山

O君と笑いながら長電話したのは昨夜ですが、その少し前、民主党のマニフェスト全文を見たいと思い、google先生に民主党のURLを尋ねました。私はgoogleのサービスイン直後からyahooとは縁を切って、何かというとgoogleです。ブックマークを残しておかなくても、その場で検索しても大した手間じゃないと思えるくらい、検索サイトは便利な存在です。ただ、googleで気に入らないのは(色々あるといえばそりゃまあ、いくらでも・・・)、広告リンクでしょう。検索語から関連づけたスポンサーサイトが表示されるのですが、いかにも売らんかなというえげつなさが仄見えて、どうも好きになりません。そして、商魂の逞しさが空回ったりしていると、あまりのバカバカしさに狙ったリンクに進む気力も萎えたりします。

さて、民主党のHPを求めてgoogle先生に質問した結果は、こんな画面でした。
このスポンサーリンク、「敵地先制攻撃」って、いったい何を言いたいのでしょうか。「友愛の実体を鋭くえぐる!」みたいな、いかがわしいオピニオン風サイトにでも飛ぶのかと思ったら・・・。興味のある方は、「敵地先制攻撃」の下の文字を、http://に続けて入力して見て下さい。私は思わず、「はぁ?」っと声を上げてしまいました。

これがリンク先サイトのSEOの成果だとしたら、賢いけど姑息なやり方であると断言しましょう。もしも民主党の持つ何らかの要素がリンク先サイトを引き寄せたとしたら、下には下があるもんだと、呆れるしかありませんね。

マニフェストを読む気が失せたのは、言うまでもありません。

近況ないしは当面の方向性

変な旗を立ててしまったのが仇となったようで、日一日と重さが増すような一ヶ月を過ごしました。何故か南関東の一部として梅雨明けが宣言されて以来、本格的な梅雨空が続き、不快指数は旗と競うように降りて来る気配を見せません。

仕事は、秋以降の恐ろしさの片鱗を見せつつ、じわじわと迫る来つつある、といったところでしょうか。とあるセクションからのミッションがかなりキツくなってきたので、密かに『ほどよくミスってお役御免計画』を進めていたのですが、計画失敗orz。結局お役が増えました(ToT)。

それでも何とか学期末までこぎ着けました。かつて自分が学生だった頃は、もう全力で夏休みでしたが、どこぞの役に立たねぇ役所が異様に細かく指図してくるようになり、8月突入は当然のことになってしまいました。来年はもっと遅くなることが確実・・・。政権与党が変わったら、あの役所が大人しくなる、なんてことはないか。

明日は試験、明後日は試験補助業務と前期最後の会議ですが、あれこれ片付けていくと、恒例の会津への移動は週明けになりそう。戻ったら、母親と猫を視界のどこかに入れて、貯まった本を読み進めようかと考えていますが、どうやらまた、家のあちこちにトラブルが生じている模様。メンテは金も時間もかかります・・・・。と、思っていたら、恩師から仕事の電話が。秋からの忙しさに拍車かかりまくりの悪寒予感。

そういえば、夏の出稼ぎ用のレジュメ(なんてものを作ろうと思った記憶がかすかに)、提出締切りは随分前だったな・・・。もうぐたぐたです。仕切り直して夏を乗り切り、秋に備えなくては。
calendar
<< 葉月 2025 >>
SunMonTueWedThuFriSat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
selected entries
categories
archives
recent comments
recent trackbacks
profile
others