因果関係の中断

izaで、珍しい事故の記事を読んだ。

交通事故が発生し、被害者が8時間後に死亡したという痛ましい事例であり、亡くなられた方のご冥福を祈りたいと思う。たがこの事故、あまり一般的ではない経過を辿ったようだ。

事故の被害者が加害者に対し、警察、消防に連絡しないよう強く求めたため、加害者は被害者を自宅に送り届け、その後110番通報した。

 主婦を車ではねた同府交野市の女性店員(28)は主婦を自宅に送った後、110番通報したが、枚方署は事故の状況から緊急性はないと判断、主婦と接触していなかった。
 調べでは、主婦は26日午前8時ごろ、店員の乗用車にはねられた。主婦が「警察と消防には連絡しないで」と強く拒んだため店員は主婦を自宅に送り、同署に届け出た。
 ところが同日午後7時半ごろ、主婦の夫(58)が帰宅し、主婦が死亡しているのを発見。司法解剖の結果、事故が原因の骨盤骨折による出血性ショックのため、事故の約8時間後に死亡していたことが判明した。

交通事故の主婦が放置され死亡 救急搬送拒んだが…-事件ですニュース:イザ!


警察が被害者と接触していれば最悪の事態は避けられたのではないか、という議論は当然成り立つだろうが、
事故が原因の骨盤骨折による出血性ショック
という症状について、事故直後に適切な治療を受ければ、死亡という最悪の結果を避けることができたかどうか、専門家の意見を聞きたいと思う。被害者自身が治療を受けないという選択をしたため死の転機を迎えた、とすると、昔、刑法の教科書で読んだ、およそ有り得ない説例そのものになる。
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