2010.02.22 月曜日 23:43
パソコンを買うということ
「講義がなければ暇になる」などという幻想が脆くも崩れ去り、講義があったって研究日のはずの月曜なのに出校して仕事をするとは…。先週末、金沢の元同僚（などといったら失礼に当たる大先生）から電話があり、大先生のお宅に、私と同様かつて「若手」と呼ばれたことのある元同僚（要するに今はおっさん）が厄介になっているという。彼は関東の大学に移り、今や理事。あの大学で干されていた仲間達はみな、他大学で存分にこき使われているようで、目出度いやら目出度くないやら。
ところで先週末、書斎のデスクトップがなにやらメッセージを吐き出した。「ご利用中のWindows7RCはあと○○日で期限が切れます」云々。Vistaを回避してXPを使い続けていたが、7のベータが出たときからテストをかねて、所有するマシン群の一台にインストしていた。ベータの期限が切れる昨年夏にRCが出たので、あり合わせで更に一台作り、新しいHDDにRCを入れて使い続けてきた。Vistaの時に問題になったデバイスドライバもほとんど出揃い、普及の妨げだった「遅い」「重い」というクレームへの対応を第一に考えたのであろうWindows7は、あり合わせでもちゃんと走るくらい良いOSに育っていた。
そのデスクトップが止まっても恐らく、他のマシンで代替は可能だが、メインマシンが不在というのはちょっと寂しい。だが、新しいマシンを作ろうという気にもならない。文系出身であることを棚上げし、真空管相手に回路図を引き、ハンダごてを振り回すようになると、間違える方が難しいくらい規格化が進んだパソコンの自作に魅力を感じることはなくなった。パソコンでする作業は一にも二にも文章書き。三に、資料収集と道楽を兼ねたネットで、回路設計や音楽などの趣味は四以下の優先度となると、ハイエンドのスペックは必要ない。ならば、と、ネットで粗々と価格帯を調べ、車で10分程のところにある全国チェーンのショップに行ったのが金曜の夕方。
その店は、甲府で唯一の専門店。私が最初にDOS/V機をアセンブルして貰った秋葉のTWOTOPと同系列だ。Pentium133MHzが夢のように早かった頃から十数年を閲し、再び買った完成品デスクトップは、あの時の1/3程度の値段で、速度は、比較するのがばからしいくらい速い。OSもインスト済みだから、周辺機器を繋ぎ、そこら辺に転がっている（←マジです）液晶モニターを繋ぎ、ハブからLANケーブルを引いてくれば、ものの数分でWindows7マシンが走り出す。余計なソフトは入っていないが、それでも好みに合わない二、三のソフトを消し、パーティションを切ってドライブの組み合わせを変えると、「最難関」である、旧マシンからのデータ、環境移行作業に取りかかった。
7に標準で入っている「Windows転送ツール」。7同士なら確実に、旧機体のユーザー環境を新機体に移し替えてくれる。旧機体でシステムをメチャクチャにしていたような場合は拙いが、これまで苦労して積み上げた利用環境の再現を自動でやってくれるなら有り難い。双方をネットに繋ぎ、転送ツールを起動。Windowsの環境設定以外は転送することにしてスタートすると、反応がない……。いや、黙って計算しているようだ。30分ほど考えて、転送対象が表示された。転送しないもののチェックを外し、いよいよ転送。やがて残り時間が「6時間」「7時間」「12時間」「17時間」「21時間」って、何故増え続ける？！。これならHDDを外して直付けにし、とも考えるが、NT系OSはファイルのアクセス権が厄介だから、生きているマシンに送り出させた方が良い。
翌朝、15時間くらい経過したところで「残り1分」となった。が、この「1分」が、高校の数学��Bの授業くらい長い。「1分」のまま1時間以上経過し、そのまま放置して外出した。約6時間後に帰宅すると、「1分」経過していた。こんなところで相対性理論を体感するとは（笑）。
普段使いのFirefoxをダウンロードしてインストしたところ、なんとアドインその他の個人設定がすべて移行されていた。これは楽だ。3GHzちょっとのスピードと2GBのメモリを積んでいるので、これまで「やや重い」と感じていたデジカメのRAWファイルも軽々と展開する。楽譜ソフト（今年はVerUPしなかったので2009版）も、付属のソフト音源＆仮想音源で楽々動く。これは嬉しい。IME、Officeアプリ、電気関係、音楽関係、デジカメ（レタッチ）関係など、次々とインストし、これで旧機体も解体できそうだ。
動くかどうか不安だったけど、互換モードで動作させることができた音楽ソフトがこれ。
残念ながらINIファイルに直接書き込みする必要があり、Windows7対応とは言えない代物だが、リリースから10年以上経った「古典的ソフト」だから、動くだけでめっけもんだ。
パソコンは道具だ。道具に凝ることも大好きだが、道具は使ってなんぼというもの。「買う」ことで組み立てる楽しみはなくなったが、タイムラグ無しに新たな創作環境を手に入れられるのならそれでいい。そもそも、今は自作の方がコストがかかる。イヤな世の中になった。
ところで先週末、書斎のデスクトップがなにやらメッセージを吐き出した。「ご利用中のWindows7RCはあと○○日で期限が切れます」云々。Vistaを回避してXPを使い続けていたが、7のベータが出たときからテストをかねて、所有するマシン群の一台にインストしていた。ベータの期限が切れる昨年夏にRCが出たので、あり合わせで更に一台作り、新しいHDDにRCを入れて使い続けてきた。Vistaの時に問題になったデバイスドライバもほとんど出揃い、普及の妨げだった「遅い」「重い」というクレームへの対応を第一に考えたのであろうWindows7は、あり合わせでもちゃんと走るくらい良いOSに育っていた。
そのデスクトップが止まっても恐らく、他のマシンで代替は可能だが、メインマシンが不在というのはちょっと寂しい。だが、新しいマシンを作ろうという気にもならない。文系出身であることを棚上げし、真空管相手に回路図を引き、ハンダごてを振り回すようになると、間違える方が難しいくらい規格化が進んだパソコンの自作に魅力を感じることはなくなった。パソコンでする作業は一にも二にも文章書き。三に、資料収集と道楽を兼ねたネットで、回路設計や音楽などの趣味は四以下の優先度となると、ハイエンドのスペックは必要ない。ならば、と、ネットで粗々と価格帯を調べ、車で10分程のところにある全国チェーンのショップに行ったのが金曜の夕方。
その店は、甲府で唯一の専門店。私が最初にDOS/V機をアセンブルして貰った秋葉のTWOTOPと同系列だ。Pentium133MHzが夢のように早かった頃から十数年を閲し、再び買った完成品デスクトップは、あの時の1/3程度の値段で、速度は、比較するのがばからしいくらい速い。OSもインスト済みだから、周辺機器を繋ぎ、そこら辺に転がっている（←マジです）液晶モニターを繋ぎ、ハブからLANケーブルを引いてくれば、ものの数分でWindows7マシンが走り出す。余計なソフトは入っていないが、それでも好みに合わない二、三のソフトを消し、パーティションを切ってドライブの組み合わせを変えると、「最難関」である、旧マシンからのデータ、環境移行作業に取りかかった。
7に標準で入っている「Windows転送ツール」。7同士なら確実に、旧機体のユーザー環境を新機体に移し替えてくれる。旧機体でシステムをメチャクチャにしていたような場合は拙いが、これまで苦労して積み上げた利用環境の再現を自動でやってくれるなら有り難い。双方をネットに繋ぎ、転送ツールを起動。Windowsの環境設定以外は転送することにしてスタートすると、反応がない……。いや、黙って計算しているようだ。30分ほど考えて、転送対象が表示された。転送しないもののチェックを外し、いよいよ転送。やがて残り時間が「6時間」「7時間」「12時間」「17時間」「21時間」って、何故増え続ける？！。これならHDDを外して直付けにし、とも考えるが、NT系OSはファイルのアクセス権が厄介だから、生きているマシンに送り出させた方が良い。
翌朝、15時間くらい経過したところで「残り1分」となった。が、この「1分」が、高校の数学��Bの授業くらい長い。「1分」のまま1時間以上経過し、そのまま放置して外出した。約6時間後に帰宅すると、「1分」経過していた。こんなところで相対性理論を体感するとは（笑）。
普段使いのFirefoxをダウンロードしてインストしたところ、なんとアドインその他の個人設定がすべて移行されていた。これは楽だ。3GHzちょっとのスピードと2GBのメモリを積んでいるので、これまで「やや重い」と感じていたデジカメのRAWファイルも軽々と展開する。楽譜ソフト（今年はVerUPしなかったので2009版）も、付属のソフト音源＆仮想音源で楽々動く。これは嬉しい。IME、Officeアプリ、電気関係、音楽関係、デジカメ（レタッチ）関係など、次々とインストし、これで旧機体も解体できそうだ。
動くかどうか不安だったけど、互換モードで動作させることができた音楽ソフトがこれ。
残念ながらINIファイルに直接書き込みする必要があり、Windows7対応とは言えない代物だが、リリースから10年以上経った「古典的ソフト」だから、動くだけでめっけもんだ。
パソコンは道具だ。道具に凝ることも大好きだが、道具は使ってなんぼというもの。「買う」ことで組み立てる楽しみはなくなったが、タイムラグ無しに新たな創作環境を手に入れられるのならそれでいい。そもそも、今は自作の方がコストがかかる。イヤな世の中になった。
