囚人のジレンマゲーム

「囚人のジレンマゲーム」(よく分からない方はこの辺で。)

今朝、米下院の「金融安定化法案否決」というニュースを聞いて、こんな言葉が思い浮かんだ。大統領の与党である共和党が造反したという。親子揃って中東の砂に足をすくわれるのも愚かしい話だが、なんといっても重要なところで決断できないリーダーは、有害だ。

しかしこのエントリでは議会の対応を考えてみよう。いずこも同じだが、最適解を導くのは容易ではない。共和党の下院議員は、見えない共犯者の裏切りに脅え、ジレンマゲームよりも簡単な二択で最適解を掴まなかった。自国発の世界恐慌を恐れてくれることを全世界から期待されながら、直近の選挙で支持層から見放されることを恐れ、取り返しのつかない愚行に走ったことは、長く歴史に残るだろう。目先の選挙での支持を求め、逆にその支持層を長期的不景気、失業の嵐に突き落としたことに気づくのに、何日かかるだろうか。その間、世界の経済は何年分余計に傷つくのだろうか。自律的回復のための余力があるうちに、間違いは正されるだろうか。

国内に目を転じると、国内景気の危機的状況を知ってか知らずか、景気対策、経済対策よりも党利、党略という言葉の方が幅を利かせている。国民生活に直結する、否、死活問題とも言うべき大問題を無数に抱えたまま、実りのない巧言令色を弄し、自分と所属政党の利益に走るならば、彼らを国会に送った国民へのダメージははかり知れない。

醜い罵り合いは、国の経済が持ち直し、国民が明日に不安を抱かなくてもよくなってから、どこか絶海の孤島にでも篭って、どちらかが倒れるまで続ければよい。

最悪の解ばかり選ぶものに、国民に選ばれる資格はないのだ。

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