二つの判決

8日金曜日、お盆休み前最後の平日に、東京と甲府で刑事事件の判決があった。

例のストーカー判事一件の判決公判で、甲府地裁は被告人に懲役6月執行猶予2年の有罪判決を言い渡した(ソース)。裁判の進行に関する感想、ないし疑問は既に述べたが、判決は予想通り、ほぼ「極刑」。どこから見ても裁判員制度を意識しまくった裁判だったが、これがストーカー禁止法違反行為についての「先例」となるなら、「思慮を欠いた(本人コメント)」この判事、恐らくはこの先、弾劾裁判所で罷免されるであろうこの判事も、以って瞑すべしというべきである。

ストーカー行為は一見軽微であっても、より重大な結果を招来する危険は甚だ大きい。最初に事件の申告を受ける警察を始め関係機関には、本裁判を教訓に、厳格な対応を期待したい。

二つめは、東京地裁で言い渡された、前福島県知事に対する収賄事件判決である。

被告人は早々に控訴の意思を示しており、事件はまだ長引きそうだが、福島県民にとって、「有罪判決を受けた二人目の知事」という事実は重い。被告人の2代前、第4代知事木村守江が、全国知事会長の重責を負う身でありながら、建設業者から賄賂を受け、職を失った。公選知事が瀆職で訴追されるという、県民にとってこの上ない不名誉が悪夢のように蘇ったのだ。

被告人(恐らくまもなく控訴人)には、無罪推定が働くが、自らの権力に近親者を自由に接近させたことについて、まだ反省の弁はない。名望家が地域のボスとして君臨できた時代は遥か過去なのだと、いい加減に気付いたらどだろうか。気付くくらいなら、縄目の恥辱を受けたりはしないか。

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