2008.04.29 火曜日 21:09
釈然としない
実家に、地元自治体から19年度分の公租公課の領収通知が届いていた。固定資産税、母の健康保険税、そして父宛に住民税。引き落としは、父が亡くなった2週間後から始まっていた。課税基準日は1月1日だから、半年後に死亡した父に課税されるのは仕方がない。父は5年以上煩っていたため、家計の管理は母名義の口座で行うよう変更しておいた。父名義の銀行口座なら引き落としができない時点で何か言ってきただろうが、母の口座からだから、あっさりと引き落しが完了し、母が入院のため留守している間にその旨通知が届いた。
制度上、何等の問題もない行政行為だが、この通知を母に見せるのは止めておこうか。退院して家に戻ればすぐに溜まった郵便物を開くだろう。その時こんな通知が目に入ったら、と思うと情において忍びない。
ガソリン税が囂しい。「日本のガソリンは税金のせいで高い」とは、およそ誰でも知っている話だが、実際どの程度税金なのかは知られていなかった。それが今回のドタバタではっきりと知られてしまった。禁断の果実の味を知ってしまった気分だ。道路整備に金が必要なのは誰でもわかる。だが、「地球が滅亡するまでかかっても絶対に償却できそうもないガラガラの高速道路」なんか作ってもらっても、地権者と土建屋と天下り役人以外は喜ばない。まして、次々と見つかる無駄づかいを見れば、増税止むなし、と心底思える人の比率は否応なく下がる。
ガソリンをはじめ、ナシでは済まされないエネルギーの値上げが迫ってくる。かつての狂乱物価の再来かと思うと、実に恐ろしい。年金暮らしの母は大丈夫だろうか。小麦もバターも、どうしようもないレベルまで上がっていきそうだが、「バター輸入枠前倒し」以外に、政府が対応策を打った、あるいはせめて検討する、といった話が全く聞こえないのは何故か。
花を叩き折るオヤジの姿が放映された。情けなくて涙も出ない。花盗人が咎められなかったのは何故か。愛でる心の一片もなく傘を振り回すオヤジの行為は、殺戮に等しい。抱卵中の野鳥を打ち殺すに至っては、もはや言葉もない。加害者はきっと、この話しを聞いて心を痛めたほとんどの日本人に共通するイメージで間違いないだろうが、そんな奴らを産み出したのが我々の日本の社会かと思うと、切なさを通り越す。
どうしてこんなに、徹頭徹尾、優しくない国になってしまったのだろうか。「道徳」が嫌いな方々も、「人情」なら文句は言うまい。世の人情が紙よりも薄くなってしまったのなら、学校で教えてでも次の世代に伝えなければならない。このままでは、国の行く末は真っ暗に思えるのだ。
制度上、何等の問題もない行政行為だが、この通知を母に見せるのは止めておこうか。退院して家に戻ればすぐに溜まった郵便物を開くだろう。その時こんな通知が目に入ったら、と思うと情において忍びない。
ガソリン税が囂しい。「日本のガソリンは税金のせいで高い」とは、およそ誰でも知っている話だが、実際どの程度税金なのかは知られていなかった。それが今回のドタバタではっきりと知られてしまった。禁断の果実の味を知ってしまった気分だ。道路整備に金が必要なのは誰でもわかる。だが、「地球が滅亡するまでかかっても絶対に償却できそうもないガラガラの高速道路」なんか作ってもらっても、地権者と土建屋と天下り役人以外は喜ばない。まして、次々と見つかる無駄づかいを見れば、増税止むなし、と心底思える人の比率は否応なく下がる。
ガソリンをはじめ、ナシでは済まされないエネルギーの値上げが迫ってくる。かつての狂乱物価の再来かと思うと、実に恐ろしい。年金暮らしの母は大丈夫だろうか。小麦もバターも、どうしようもないレベルまで上がっていきそうだが、「バター輸入枠前倒し」以外に、政府が対応策を打った、あるいはせめて検討する、といった話が全く聞こえないのは何故か。
花を叩き折るオヤジの姿が放映された。情けなくて涙も出ない。花盗人が咎められなかったのは何故か。愛でる心の一片もなく傘を振り回すオヤジの行為は、殺戮に等しい。抱卵中の野鳥を打ち殺すに至っては、もはや言葉もない。加害者はきっと、この話しを聞いて心を痛めたほとんどの日本人に共通するイメージで間違いないだろうが、そんな奴らを産み出したのが我々の日本の社会かと思うと、切なさを通り越す。
どうしてこんなに、徹頭徹尾、優しくない国になってしまったのだろうか。「道徳」が嫌いな方々も、「人情」なら文句は言うまい。世の人情が紙よりも薄くなってしまったのなら、学校で教えてでも次の世代に伝えなければならない。このままでは、国の行く末は真っ暗に思えるのだ。
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