降る雪は大雪に

コニカミノルタが、カメラ部門からの完全撤退を表明した。ショックである。

合併前のコニカとミノルタは、それぞれにコンパクトカメラ、一眼レフにおいて、世界で初めてオートフォーカスを実用化した、高い技術力を持つメーカーであった。私はコニカの第2代目「ビッグミニ」を愛用していた(現在も所有している)が、高い描画力のみならず、当時としては画期的だった「A4を35ミリに映し込める」という接写機能に惹かれて購入した。この「ビッグミニ」は、大がかりな接写用カメラを持ち込まなければできなかった電子複写禁止の文献の撮影を、いとも手軽に実現してくれた。図書館から海外のリゾート地まで、どこに行くにも手放せない一台だった。

ミノルタは、初のオートフォーカス一眼「α-7000」において、当時のカメラメーカーの常識を破り、従来のマウントを変更した。過去のレンズ資産を切り捨てても実現したかったAF技術は、今や世界の常識となった。

今回の決定で、コニカミノルタの一眼製造技術は、ソニーが継承することとなった。デジカメ分野では一定の評価を受けている「Cybershot」を持つソニーだが、レンズ交換式一眼を独自開発するのは容易ではない。その結果、コニカミノルタデジイチと交換レンズ群が完全消滅してしまうという最悪の事態だけは避けられたが、ユーザーからは、独自規格であるメモリースティックを有するソニーへの不安の声も聞こえる。

また、六櫻社、小西六、コニカと連綿と続いたフィルムが消える。パッケージ同様、赤が強く出るような気のする「サクラカラー」も随分使った記憶がある。大好きだったアグファのカラーフィルムが消えて久しいが、もう何年もフィルムを買っていない私には何も言えない。

スラッシュドット ジャパンで、コアなユーザーの意見を読むことができるので、興味のある方はどうぞ。

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