盆帰り

お暑うございます。

東北とはいえ会津も盆地。甲府ほどではないにしろ、もう四日、猛暑日が続いています。エアコンの効いた部屋でごろごろしながら、積んでおいた歴史関係の本を端から読んでいると、灰色の次女が寄りかかって昼寝を始めるというほぼ理想的に静かな環境で、初春以降積もりに積もった疲労を流し去っています。

昨年までの前任校時代とは打って変わり、講義のない期間の無駄以外の何物でもない出校義務はなく、今年はゆっくりと会津にいます。私の何倍も落ち込んでいた母も、少しずつ元気を取り戻しています。

家督(なんてほど大したものはありませんが)になってしまい、対外的(ほとんど因習とも言えそう)な行事に参加し、自分の名前を書いたのし袋を置いては頭を下げる数日間が過ぎました。その間、地元選出の国会議員から、「盆」ということで電話や文書が入ってきます。お参りを名目にした選挙区回りです。テレビで誰かがしきりと喚いていた「常在戦場」という、なんとも時代掛かった台詞を思い出し、総てお断りしました。従前から(選挙以外で)お付き合いのある議員からであっても決して有り難いとは思えず、ましてや支持をした記憶はおろか、いつ当選したのかも分からないような方から、心のこもらない慇懃無礼な文書をいただいても、断じて投票しようという気にはなりません。

ただ、この手のアクセスが与野党双方からある、という現実に、先の参院選の重大な影響を垣間見た気がします。選挙前、消えた年金記録について第三者委員会で訂正が認められたご婦人が、涙を浮かべつつ「選挙のお陰です」と語るという、でき過ぎた場面を見ましたが、「選挙前のばら撒きだけでは全然足りなかった与党」と「政権を取るまでは現実的な実効性なんか無視して美味しそうなものを並べまくる野党」の対立で、民生の安定に繋がる施策が現れるなら、「常在戦場」も悪くはありません。議員が「戦場」即ち「選挙」を意識しているなら、実際に選挙が政治日程に上らないあいだでも、国民が主権者でいることができるのですから。

明日の夜、東京に移動して、夏の御奉公週間に突入です。
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